【通所介護・デイサービス】
近年、介護現場ではICTの活用が推進されており、コロナ禍の影響もあり、介護サービスを利用する高齢者の間でもインターネット利用が広がっています。本ページでは、高齢者のICT利用についてご紹介します。

<高齢者のインターネット利用率(2019年)> |
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60~69歳 | 90.5% |
70~79歳 | 74.2% |
80歳以上 | 57.5% |
高齢者のICT利用は、以下のようなさまざまな効果が挙げられています。
<高齢者本人への効果> |
◎ コミュニケーションやアクティビティの増加
メールやSNS等を通じて、身近な人とのコミュニケーションや子供や孫との連絡を取る機会が増えます。また、ICT利用している知人の影響などで写真撮影やブログ投稿といった分野へ取り組むようになり、趣味が増え、撮影のための旅行や遠出などアクティブな活動にも繋がります。 ◎ 健康面の改善 ICTの活用で脳が活性化されると言われており、例えば半身麻痺になった女性がブログを始めたことで思考能力が改善など、リハビリテーション効果が認められています。 ◎ 楽しみ・喜び・刺激・安心感の提供 ICT利用で多様な情報と接し、刺激が得られたり、日常生活に楽しみが増えたりします。出張パソコン教室で最初は表情が固かった参加者の表情がパソコンの操作が進むにつれて柔らかくなるなどの効果が認められています。 ◎ 居場所と役割の形成 パソコンを学ぶ、インターネットを利用することで、新しい人間関係や交流が生まれ、高齢者の居場所や役割が形成されることもあります。インターネットを介した人との交流は孤独に陥ることを防ぎ、新しい生活への活力になります。また、趣味グループへの参加などによって、その人なりの役割や目標が生まれることもあります。 |
<周囲への効果> |
◎ 家族等とのコミュニケーションの増加と円滑化
本人だけでなく、高齢者がパソコンやスマートフォンなどを使ってネットを利用することで、子供や孫との共通の話題が生まれ、コミュニケーションが取りやすくなります。 ◎ 介護やリハビリテーション等での家族の負担軽減 重い病気や障害を抱える高齢者と直接会うことが難しい家族や友人とメールやテレビ電話などでのやり取りや遠隔地からの励ましで、高齢者の周囲の人が安心したり、高齢者を支える家族の心理的な負担を減らすことができます。また、ICTを活用したコミュニケーションは、直接的や間接的に介護予防や健康改善などの効果をもたらし、介護負担軽減へも繋がるとされています。 |
新型コロナウイルス感染症への対応等や高齢者の孤独を防ぎ、心身の健康維持のためにメールやSNS等を活用し、事故防止や人との交流・つながりを持てるようにICT活用を推進する取り組みが各自治体で実施されています。詳細につきましては、管轄の自治体へご確認下さい。
<大阪府高槻市の場合> |
市内に居住する高齢者を対象に「高齢者ICT推進事業」として以下内容の取り組みを行っています。
詳細につきましては、下記ページをご確認下さい。 |
<富山県富山市の場合> |
認知症の高齢者等の徘徊による事故防止や家族の負担軽減を図るためのICT活用として、 小型タグと専用アプリを利用した「ICT活用認知症高齢者捜索支援事業」を行っています。 詳細につきましては、下記ページをご確認下さい。 |
参考:総務省「令和2年度版情報通信白書」「超高齢社会におけるICT活用の在り方」
消費者庁「COLUMN3 高齢者のインターネット利用と「人付き合い」」
公益財団法人長寿科学振興財団 健康長寿ネット「高齢者のICT利活用の支援」「高齢者のICT利活用の効果」