【通所介護・デイサービス】
機能訓練指導員とは、通所介護事業所等において「日常生活を営むのに必要な機能の減退を防止するための訓練を行う能力を有する者」を指します。
デイサービスにおける職種の一つであり、「機能訓練指導員」という特定の資格があるわけではありません。
本記事では、機能訓練指導員になるために必要な資格や仕事内容、活躍の場について詳しく解説します。
機能訓練指導員とは?
機能訓練指導員は「日常生活を営むのに必要な機能の減退を防止するための訓練を行う能力を有する者」とされており、実際に利用者に対して機能訓練の方法等を指導し訓練を実施します。
「管理者」「生活相談員」などと同様、デイサービスにおける職種であり、資格名ではありません。
機能訓練指導員の対象となる資格
機能訓練指導員として勤務するためには、以下の資格のいずれかを保有している必要があります。
機能訓練指導員の対象資格 |
① 理学療法士 ② 作業療法士 ③ 言語聴覚士 ④ 看護職員 ⑤ 柔道整復師 ⑥ あん摩マッサージ指圧師 ⑦ はり師・きゅう師(※一定の実務経験を有する者) |
これらの資格を持っていれば、デイサービスで「機能訓練指導員」として勤務することができます。
「はり師・きゅう師」は実務経験が必要
平成30年度介護報酬改定より新たに機能訓練指導員の対象となる資格に「一定の実務経験を有するはり師、きゅう師」が追加されました。
これは、機能訓練指導員を確保し、利用者の心身機能の維持を促進するための措置です。
参考:厚労省「平成30年度介護報酬改定における各サービス毎の改定事項について」
「一定の実務経験を有する」とは?
理学療法士・作業療法士・言語聴覚士・看護職員・柔道整復師・あん摩マッサージ指圧師の資格を有する機能訓練指導員を配置した事業所で6か月以上勤務し、機能訓練指導に従事した経験を有する者を指します。
実務時間・日数や実務内容に対して細かな規定はありません。
しかし、機能訓練指導員として実際に行う業務の頻度・内容を参考にして、はり師・きゅう師が十分な経験を得たと事業所の管理者が判断できることが必要です。
実務経験の確認方法
事業所で新たにはり師・きゅう師の資格を有する者を機能訓練指導員として雇う際には、以下の点を確認する必要があります。
- 理学療法士等の資格を持つ機能訓練指導員が配置された事業所で、6か月以上機能訓練指導に従事した経験があるかどうか
- 機能訓練指導に従事した事業所の管理者がその経験を証明していることを、書面で確認
参考:厚労省「平成 30 年度介護報酬改定に関するQ&A(Vol.1) 」問32・33
機能訓練指導員の仕事内容
- 利用者の生活環境や身体機能の評価:利用者の家庭環境や日常生活の状況を把握し、身体機能や健康状態を評価します。(
- 個別機能訓練計画の作成と定期的な見直し:利用者ごとに個別機能訓練計画を作成し、3ヶ月ごとに見直しを行います。
- 実際に利用者に対して機能訓練の方法等を指導し訓練を実施
個別機能訓練加算の業務分担
個別機能訓練加算の算定の場合、「生活環境や身体機能の評価」および「個別機能訓練計画の作成と定期的な見直し」は多職種協働で行うことが可能です。
機能訓練指導員が一人ですべて行う必要はありません。
一方で「機能訓練の実施」は、機能訓練指導員が直接実施する必要があります。
機能訓練指導員の配置 で 算定できる加算(通所介護)※2024年4月以降
■個別機能訓練加算(Ⅰ)イ:56単位/日
専従の機能訓練指導員を1名以上配置 ※配置時間の定めなし
■個別機能訓練加算(Ⅰ)ロ:76単位/日
専従の機能訓練指導員を2名以上配置 ※配置時間の定めなし
※(Ⅰ)イと(Ⅰ)ロの併算定不可
参考:厚労省「令和6年度介護報酬改定における改定事項について」
個別機能訓練加算の算定要件など詳細につきましては、下記ページをご確認下さい。
◆よくわかる個別機能訓練加算(Ⅰ)イ・ロ
◆よくわかる個別機能訓練加算(Ⅱ)<LIFE関連加算>
機能訓練指導員の対象資格には、「看護職員」も含まれています。
定員11名以上のデイサービスでは看護職員の配置が必須のため、看護職員で「個別機能訓練加算」を算定している事業所は多くあります。
まだ個別機能訓練加算の算定を始めていない場合は、ぜひ算定を検討してみましょう。
加算の新規算定・効率化・LIFE対応は、機能訓練加算サポートシステム「ACE」にお任せください。
リハビリ専門職がいなくても、安心・簡単に加算取得をスタートできます。
◎ACEメールマガジン登録受付中
デイサービスに関するセミナー・報酬改定情報・サービスのご紹介など、役に立つ情報を配信中!
無料でご登録いただけます。
>>登録はこちらから