口腔機能向上加算の訓練提供は集団OK?効果は? 訓練を徹底解説!

口腔機能向上加算

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デイサービスの口腔機能向上加算の算定では、計画書に沿った口腔機能向上サービスの提供が必要です。
この訓練提供は、個別でやらなければいけないのか?集団でも可能?と弊社でもご質問をいただくことが多くあります。
また、口腔機能向上加算のサービスには本当に効果があるのか?と疑問に思われている方もいらっしゃるかと思います。

本記事では、口腔機能向上加算の訓練提供についてご紹介します。

結論:訓練提供は集団でも個別でも可

令和6年3月15日公開の厚生労働省資料「リハビリテーション・個別機能訓練、栄養、口腔の実施及び一体的取組について」に、以下の記載があります。

③ サービス担当者は、口腔機能向上サービスの提供に当たっては、それぞれの職種が兼ね備えた専門知識、技術等を用いて実施する。しかし、利用者の心身の状況等に応じ、利用者の主治の医師又は主治の歯科医師等の指示・指導が必要と考えられる場合、サービス担当者は、主治の医師又は主治の歯科医師等の指示・指導を受けなければならない。また、関連職種に対して、口腔機能改善管理指導計画に基づいて個別又は集団に対応した口腔機能向上サービスの提供ができるように指導及び助言等を行う。
引用:リハビリテーション・個別機能訓練、栄養、口腔の実施及び一体的取組について

 
記載の通り、計画書に基づいた訓練提供は、集団でも問題ありません

  • 口腔機能向上加算の訓練は、各職種が連携して提供する
  • 必要に応じて医師・歯科医師に指導を仰ぐ(通所リハビリの場合は必須)
  • 作成した計画書に基づいて、個別または集団で訓練を提供する

歯科衛生士や言語聴覚士といった専門職のスタッフがいる場合は、マンツーマンでの訓練提供を行っている事業所もありますが、集団で訓練提供している事業所も多くあります。

訓練提供の頻度について

口腔機能向上加算の算定は、月2回まで(要支援の場合は月1回)しか算定できません。
ただし、月2回しか訓練提供を行えないわけではありません。何度訓練を提供しても、規定の回数までしか算定できないだけです。

弊社の加算支援ツール「ACE」をご利用いただいているデイサービスでは、通所利用時は毎回訓練提供を行っている事業所様が大多数です。
毎度サービス提供することで、さらなる口腔機能の維持・改善にも繋がります。
また、日ごとのオペレーションを大きく変える必要もありません。

実施頻度は、事業所内のオペレーションや、提供するサービスの内容に応じて検討する必要があります。

口腔機能向上サービスの効果は表れている

令和5年度 老人保健事業推進費等補助金 老人保健健康増進等事業 通所事業所における口腔・栄養関連サービスに関する調査研究事業」によると、以下の結果が出ています。

口腔・栄養に関する加算を「算定してよかったと実感しているもの」は、通所介護・通所リハビリともに1位が「利用者の誤嚥性肺炎の予防」となっています。(通所介護:65.8% 通所リハビリ:57%)

また、同資料によると、算定して「よかったと感じていることはない」と回答した数は3%程度となっており、多くの事業所で「口腔・栄養に関するサービスを算定する効果」が表れています。
 

◎口腔・栄養に関する加算とは
「口腔機能向上加算」、「口腔・栄養スクリーニング加算」、「栄養アセスメント加算」、「栄養改善加算」のこと。

通所介護(地域密着型を除く)の各加算の算定率は以下の通り

  • 口腔機能向上加算:約14%
  • 口腔・栄養スクリーニング加算:約4%
  • 栄養アセスメント加算:1.7%
  • 栄養改善加算:0.5%

参考:厚労省「社会保障審議会介護給付費分科会(第219回)

効果のある訓練提供を行う必要がある

口腔機能向上加算のサービス提供で、効果を実感している事業所は多くあります。
ただし、そのためには効果の見込める訓練を提供することが大切です。

口腔専門職(歯科衛生士・言語聴覚士)のいる事業所は効果のある訓練プログラムの作成が可能ですが、看護職員で算定している場合は、専門家の監修した訓練プログラムを使用するなど工夫が必要です。

加算用のソフト活用もおすすめ

効果のある口腔機能訓練のプログラム作成が難しい・・・といった場合は、加算算定に特化したソフトの活用もおすすめです。
帳票作成の効率化だけでなく、算定の根拠となる口腔機能の評価や、口腔機能向上のためのプログラムが用意されているものもあります。

初めての口腔機能向上加算に強い加算支援ツール「ACE」なら、看護職員での算定も安心してスムーズに開始できます。
口腔機能の評価のための問診は大学教授と共同開発、専門職監修のプログラムは動画での提供が可能です。

口腔機能向上加算の算定を始める事業所様も増えています。ぜひお気軽にお問い合わせください。

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口腔機能向上サービスの留意点

◎訓練内容には「摂食・ 嚥下機能に関する訓練」を含む必要がある

口腔清掃に関する指導、訓練のみの提供では算定ができません。プログラム作成時には注意しましょう。

介護保険の口腔機能向上サービスとして「摂食・嚥下機能に関する訓練の指導若しくは実施」を行っていない場合にあっては、加算は算定できない。
引用:指定居宅サービスに要する費用の額の算定に関する基準(訪問通所サービス、居宅療養管理指導及び福祉用具貸与に係る部分)及び指定居宅介護支援に要する費用の額の算定に関する基準の制定に伴う実施上の留意事項について

まとめ

  • 口腔機能向上加算の訓練提供は、個別でも集団でも問題なし
  • 訓練提供では、効果を実感している事業所が多数(特に誤嚥性肺炎の予防)
  • 効果のある訓練を提供することで、口腔機能の維持・改善につながる

口腔機能向上加算は算定率も低く、他事業所との差別化にもつながります。
口腔機能の維持は健康寿命の延伸のためにも必須であり、重要なデイサービス加算の一つとなっています。


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